息子から出された遺産分割の書面に、判を押してもいいでしょうか(三重県Kさん)
2017年02月15日 カテゴリー:遺産相続
~弁護士北村明美(愛知・名古屋)の企業・相続ブログ~
(三重県津市在住S.Kさんより)
Q.夫が、昨年の12月27日に亡くなりました。
私と夫の間には、一人息子がいます。
大学を出た後、アメリカで勉強したいというので、6年間も行かせてやりました。
私のお金は、息子のアメリカ行きでほとんどなくなりました。
夫は、約1億円程の預貯金と株式を残してくれました。
ところが、息子が、「判を押してくれ、判を押してくれ」と矢のような催促をしてくるのです。
その書面を見ると、遺産分割協議書には、私が2分の1、息子が2分の1と法律通りになっているのですが、もう1枚書面があって、「私は、今後息子の世話になるので、私が夫から相続したものは、全て息子に渡す」という内容になっています。
これに判を押してもよいでしょうか。
私は、息子の嫁とは折り合いが悪く、顔も見たくありませんし、嫁も私の家には寄り付きません。
A.判を押してはだめだと思います。
あなたは津市に住み、息子さん夫婦は岐阜市に住んでいるのですね。
あなたが万一病気になったとき、今でさえ家に寄りつかない嫁は、世話をしてくれないですよね。
息子さんは、今でも忙しい、忙しいといって、あなたとじっくり話もしてくれませんよね。
あなたは、自分の老後を守るために、ぜひ、法定相続分の2分の1は取得して下さい。
息子さんには、渡さないで下さい。
仮に、息子さんが良い人であったとしても、万一息子さんが先に亡くなったら、どうなりますか?
息子さんの法定相続人は、お嫁さんとその子供ですよ。
お母さんである、あなたではありません。
あなたは、顔色もよく、特に病気もしておられないので、90才以上まで生きられると思います。
老後の資金をきちんと確保しておきましょう。
相続、企業問題などのご相談は、相続、企業問題に強い名古屋市(愛知・岐阜・三重)の北村法律事務所 弁護士北村明美(052-541-8111)へ。
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相続は、はやく相続に強い弁護士に相談して下さい。
骨肉の相続争いを、数多く経験してきました。
弁護士を31年やってきてわかったことは、
「相続人が2人以上いれば、相続争いの可能性がある!」
ということです。
兄弟姉妹は、互いにライバルだ。
後妻側と前妻の子
本妻側と愛人の子は、必ず争いになる。
最近は後妻業どころか、32歳年下の男が78歳の資産家の女性を狙って、婚姻届を出させている事件も、手がけている。
遺言は全ての特効薬ではない。遺留分があるからだ。
「登記のために必要だから」と言われて、署名押印した書類を悪用されて、
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早ければ早いほど、良い対策を立てることができます。
ブック「女の遺産相続」(NTT出版)著者:弁護士北村明美