生命保険金をもらうと、遺留分の権利はなくなるのですか(愛知県Nさん)
2016年11月25日 カテゴリー:遺産相続
~弁護士北村明美(愛知)の企業・相続ブログ~
(愛知県名古屋市在住T.Nさんより)
Q.母の公正証書遺言を、先日初めて見せられました。
「兄が全て相続する」というものでした。
兄に、「こんな不公平なことはない」と言うと、「お前にもちゃんと考えてあって、生命保険が2000万円もらえるよ」と答えました。
でも、生命保険は、兄も1500万円もらうようになっています。
生命保険を2000万円もらうと、遺留分の権利はなくなるのですか。
A.生命保険金は、遺産ではありません。
生命保険契約に基づいて、受取人が当然支払ってもらえるものです。
だから、遺産についての遺留分の権利は、生命保険分減るなどということはありません。
堂々と、遺留分の権利を請求しましょう。
法律用語では、「遺留分減殺請求権(いりゅうぶんげんさいせいきゅうけん)」といいます。
遺留分減殺請求権は、自分の遺留分が侵害されたことを知ってから1年で時効(除斥期間)にかかってしまいますので、内容証明郵便などで、すぐに請求する必要があります。
相続などのご相談は、相続、企業問題に強い名古屋市(愛知・岐阜・三重)の北村法律事務所 弁護士北村明美(052-541-8111)へ。
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相続は、はやく相続に強い弁護士に相談して下さい。
骨肉の相続争いを、数多く経験してきました。
弁護士を31年やってきてわかったことは、
「相続人が2人以上いれば、相続争いの可能性がある!」
ということです。
兄弟姉妹は、互いにライバルだ。
後妻側と前妻の子
本妻側と愛人の子は、必ず争いになる。
最近は後妻業どころか、32歳年下の男が78歳の資産家の女性を狙って、婚姻届を出させている事件も、手がけている。
遺言は全ての特効薬ではない。遺留分があるからだ。
「登記のために必要だから」と言われて、署名押印した書類を悪用されて、
1円ももらえなくなったという相談もある。
相続争いになりそうになったら、すぐに一度相談に来てほしい。
早ければ早いほど、良い対策を立てることができます。
ブック「女の遺産相続」(NTT出版)著者:弁護士北村明美