父の遺産を長男が管理しているのに、遺産分けの話がいっこうにありません。(愛知県Wさん)
2016年10月25日 カテゴリー:遺産相続
~弁護士北村明美(名古屋)の相続コラム~
(愛知県刈谷市在住A.Wさんより)
Q.父の遺産は、長男が管理しています。
四十九日を過ぎれば、遺産分けの話があるかなと思って待っていたのですが、いっこうにそういう話がありません。
相続税の申告期限である、亡くなってから10ヶ月も、過ぎてしまいました。
このままだと、私には1円も遺産を渡さないつもりなのでしょうか。
どんな遺産があるのかも教えてもらえません。
どうしたらいいでしょうか。
A.こういうケースでは、「長男に全部相続させる」という遺言がある可能性があります。
妹さんがおられるとのことなので、2人で遺産分けはどうなっているのかということを、遠慮なく聞いて下さい。
それでも何も教えてくれないのであれば、お父さんの遺産を探してみましょう。
また、公証人役場へ行って、遺言がないかどうかを調べてみましょう。
遺産の探し方や、公正証書遺言の探し方については、また、お教えします。
相続は、はやく相続に強い弁護士に相談して下さい。
骨肉の相続争いを、数多く経験してきました。
弁護士を31年やってきてわかったことは、
「相続人が2人以上いれば、相続争いの可能性がある!」
ということです。
兄弟姉妹は、互いにライバルだ。
後妻側と前妻の子
本妻側と愛人の子は、必ず争いになる。
最近は後妻業どころか、32歳年下の男が78歳の資産家の女性を狙って、婚姻届を出させている事件も、手がけている。
遺言は全ての特効薬ではない。遺留分があるからだ。
「登記のために必要だから」と言われて、署名押印した書類を悪用されて、
1円ももらえなくなったという相談もある。
相続争いになりそうになったら、すぐに一度相談に来てほしい。
早ければ早いほど、良い対策を立てることができます。
ブック「女の遺産相続」(NTT出版)著者:弁護士北村明美