遺留分減殺請求の時効
2016年09月12日 カテゴリー:遺産相続
~弁護士北村明美(名古屋)の相続コラム~
遺留分とは、遺言でも侵害できない遺産に対する権利です。
例えば、2人の子供がいて、お母さんが、二男に全部財産をあげるという遺言を残していった場合、長男は1円ももらえないのでしょうか。
それではあまりにも理不尽です。
民法は、子供の場合は、法定相続分の半分を、遺留分として確保してくれます。
つまり、長男と二男だけが法定相続人の場合、法定相続分は2分の1ずつですが、遺留分はその半分の4分の1になります。
長男は、二男に対して、母の遺産の4分の1を、遺留分として請求する権利が確保されているのです。
ただし、権利があるといっても、請求しないと取得することはできません。
しかも、遺留分減殺請求権は、遺言があることを知ってから、わずか1年で時効消滅してしまいます。
相続開始のときから10年経過した時も、同じです。
父母が亡くなってから、何年も放置しておくと、アウトになることがあるのです。
権利の請求は、すみやかにやりましょう。
自分の遺留分が侵害されていると思ったら、ただちに、二男に対して、遺留分減殺請求をするという内容証明郵便を出しましょう。
このようなご相談がありましたら、相続、企業問題に強い名古屋市(愛知・岐阜・三重)の北村法律事務所 弁護士北村明美(052-541-8111)へ。
ぜひ、ご連絡下さい。
相続は、はやく相続に強い弁護士に相談して下さい。
骨肉の相続争いを、数多く経験してきました。
弁護士を31年やってきてわかったことは、
「相続人が2人以上いれば、相続争いの可能性がある!」
ということです。
兄弟姉妹は、互いにライバルだ。
後妻側と前妻の子
本妻側と愛人の子は、必ず争いになる。
最近は後妻業どころか、32歳年下の男が78歳の資産家の女性を狙って、婚姻届を出させている事件も、手がけている。
遺言は全ての特効薬ではない。遺留分があるからだ。
「登記のために必要だから」と言われて、署名押印した書類を悪用されて、
1円ももらえなくなったという相談もある。
相続争いになりそうになったら、すぐに一度相談に来てほしい。
早ければ早いほど、良い対策を立てることができます。
ブック「女の遺産相続」(NTT出版)著者:弁護士北村明美