公正証書遺言を、兄弟が見せてくれない。どうしたらいいか。
~弁護士北村明美(名古屋)の相続コラム~
Q.弟が、父親に遺言を書かせていました。
父には後妻さんがいたので、前妻の子供である弟は、姉である私に、「後妻にとられてはいけないから、お父さんに遺言を書いてもらうんだ。後妻にできるかぎり持っていかれないようにして、残ったものは2人で分けようね。」
と言っていたので、公正証書遺言の費用の半分を、私も出しています。
ところが、弟は、父が亡くなっても公正証書遺言の内容すらみせてくれません。
公正証書遺言の内容を見るには、どうしたらいいですか。(名古屋市 Y.N)
A.遺言を、どこの公証人役場で作っているか、わからないのですね。
公証人役場というものは、そんなにたくさんあるものではありません。
名古屋市内であれば、葵町公証役場、名古屋駅前公証役場、熱田公証役場の3つしかありません。
お父さんが亡くなったことが記載されている除籍謄本と、自分の戸籍謄本と、本人を証明する運転免許証と印鑑などを持って、上の3つのどこかの公証役場へ行って下さい。
そして、父上の氏名と、生年月日を述べて、公正証書遺言がないか、どこの公証人役場で作成されているかを、聞いて下さい。
平成の初めころから、公正証書遺言は、コンピュータ化されて、データベースに保存されているので、どこの公証役場で作成されたかがわかります。
そこへ行って、公正証書遺言の写しをもらうことができます。
お父さんの署名した原本のコピーを、ぜひもらって下さい。
そして、一度相談に来て下さい。
このようなご相談がありましたら、相続、企業問題に強い名古屋市(愛知・岐阜・三重)の北村法律事務所 弁護士北村明美(052-541-8111)へ。
ぜひ、ご連絡下さい。
相続は、はやく相続に強い弁護士に相談して下さい。
骨肉の相続争いを、数多く経験してきました。
弁護士を31年やってきてわかったことは、
「相続人が2人以上いれば、相続争いの可能性がある!」
ということです。
兄弟姉妹は、互いにライバルだ。
後妻側と前妻の子
本妻側と愛人の子は、必ず争いになる。
最近は後妻業どころか、32歳年下の男が78歳の資産家の女性を狙って、婚姻届を出させている事件も、手がけている。
遺言は全ての特効薬ではない。遺留分があるからだ。
「登記のために必要だから」と言われて、署名押印した書類を悪用されて、
1円ももらえなくなったという相談もある。
相続争いになりそうになったら、すぐに一度相談に来てほしい。
早ければ早いほど、良い対策を立てることができます。
ブック「女の遺産相続」(NTT出版)著者:弁護士北村明美