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コラム

「安倍内閣は憲法無視」 衆院審参考人の長谷部・小林氏会見

2015年06月17日 カテゴリー:ニュースコラム

憲法学者である長谷部恭男早稲田大教授と小林節慶応大名誉教授が安保法案を違憲と訴え、安倍政権を批判しました。

安全保障関連法案に関し衆院憲法審査会で「憲法違反」と明言した長谷部恭男(やすお)早稲田大教授と小林節慶応大名誉教授は15日午後、東京都内の日本記者クラブ、日本外国特派員協会で相次いで記者会見した。両氏は「数多くの重大欠陥がある法案は直ちに撤回すべきだ」と表明し、安倍政権を強く批判した。

長谷部氏は今月四日の審査会には自民党が推薦した参考人として出席していた。自らの「違憲」発言を自民党が批判していることに対し「与党の政治家は参考人が都合のよいことを言ったときは『専門家』、都合が悪いときは『素人』と侮蔑の言葉を投げ付ける」と強い不快感を示した。

政府・与党が砂川事件の最高裁判決(一九五九年)を根拠に安保法案は「合憲」と主張していることについては、両氏とも「砂川事件判決は、集団的自衛権について何も議論していない」と指摘。政府が文書で九日に示した合憲とする見解について、長谷部氏は「批判に対する応答になってない。藁(わら)にもすがる思いで判決を持ち出しただろうが、藁はしょせん藁。それで浮かんでいるわけにはいかない」と皮肉った。

小林氏は、安保法案を「愚策」と評価。同時に「安倍内閣が憲法を無視した政治を行おうとする。これは独裁政治の始まりだ」「今回一年間議論を見ていて政治が劣化した。首相は丁寧に説明すると言うが、質問されると全然関係ないことをとうとうとしゃべる」などと政権を批判した。

◆国会前で市民が座り込み

安全保障関連法案に反対する市民五百人以上が十五日、東京・永田町の衆院第二議員会館前で、廃案を求める連続座り込み行動を始めた。向かい側にある国会では、法案を審議する特別委員会が行われ、参加者らは「9条壊すな!」などと書いたプラカードを掲げた。

法案に反対する市民団体でつくる「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が主催。同委員会は十四日には、国会を人の輪で取り巻く抗議活動を行い、主催者発表で二万五千人が参加した。

十五日から国会前でスタートした座り込み行動には、延べ千人以上(主催者発表)が参加した。二十四日まで、土日を除いて午前十時~午後五時に続ける。

東京都狛江市の元高校教諭小俣(おまた)三郎さん(72)は、自身が子どものころ親から「戦争は嫌だった」と聞かされ、「なぜ反対しなかったの?」と内心反発した。今、子と孫が三人ずついる。気温三〇度を超す暑さにも「同じように思われないようにね。また来たい」と語った。

(引用:中日新聞 平成27年6月16日)



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