歩行者VS四輪自動車(死亡・相続人は夫と子ども)
Hさん(44歳・女性・パート)
解決
横断歩道上を渡っていたと言ってくれる、対向車線を走っていた車の運転手(消防署勤務で目がいい)を見つけだすことができ、Hさんの過失0で解決することができました。裁判上の和解で、賠償額6,500万円。
ただし、Hさんの生まれてから死ぬまでの戸籍謄本をとってみると、前夫との間に子供が一人おり、その点の解決もせざるを得ませんでした。
ポイント
Hさんが、横断歩道上を渡っていたかそうでないかが一番の争点でした。
横断歩道上を渡っていれば、Hさんの過失は0になりますが、加害者が主張するように、横断歩道から10mくらい離れたところを渡っていたのなら、過失割合は基本割合25%とされかねません。
北村明美弁護士の感想
加害者が「自分が走っていく方向から見て、Hさんは、横断歩道の向こう側10mくらいのところを渡っていた」、と主張した理由は、被害者のHさんが、横断歩道から15mほど離れたところに即死状態で倒れていたことが理由でした。
被害者は車のボンネットに跳ね上げられ、約15m運ばれて落されたと思われます。遠くに離れて倒れていたからと言って、そこが衝突した現場ではない、ということを学んだ事件でした。
また、目撃者がいかに大切かがわかった事件です。